オープンカーにも関わらず、青空駐車場を寝床とする私の愛車、フィアット500C(FIAT500C)。雨、埃、陽射しから幌(ソフトトップ)を守る手段として使用してきたハーフサイズのボディカバー。利用開始から1年半。ついにお別れの時が来たのです・・・。
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素晴らしかったハーフカバー
青空駐車が前提の私がオープンカーを購入する際にクリアしておきたかった課題。それは「幌(ソフトトップ)を守る」こと。ソフトトップの美しさをキープするためには、陽射し、雨、ホコリ、鳥の排泄物など、生地の傷みにつながる“外敵“から守るものが必要。
解決策はボディカバーですが、私はボディカバーがボディと擦れることで生じる細かなキズも心配でした。そこで導入したのが、トップからウインドウ下端までだけを覆うハーフサイズのボディ―カバー。
これなら「幌を守る」と「ボディを傷つけない」を両立できます。絶妙な機能性が私の願いと合致してました。幌を守る効果は絶大で、もはや愛情すら芽生えていたくらい重宝していたのです。また、ハーフカバーは使い勝手も良かった。
まずは「着脱作業がラク」。カバーのサイズが小さく生地も薄いからとにかく軽い。カブせる時も剥がす時もヒョイヒョイと素早く作業可能です。
そして「気軽にカブせられる」。ボディに付いた砂や汚れが付着したままボディカバーをカブせてしまうと、ボディカバー裏面に擦られてキズの原因になるし、カバー側に移った砂や汚れで次回以降も擦られてしまうという無限ループにハマります。しかしハーフカバーならばその心配は無用。毎回毎回洗車する必要がありません。ラクチン。
一方で、ハーフカバーは「上からカブせているだけ」なので強風に弱かった。風の強い日はめくれることが多く、いつも気にかけていました。さらに、初めての夏を乗り越えた頃から全体的に生地の劣化が始まり少しづつパサパサに。
そして使用後1年を過ぎた頃です。カバーを被せる際に強めに生地を引っ張った瞬間!「メリッ!」と不気味な音を立ててドアミラーの付け根あたりでカバーに穴が開いたのです。
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「もはやこれまでか!?」
そんな私の想いを知ってか、その後も脅威の粘り腰。生地は私の肌のようパサパサが進み、破れの箇所も拡がりつつも、ハーフカバーは賢明に愛車を守り続けてくれました。
そして迎えた9月のある日。天気予報では「大型の台風が直撃」とのこと。青空駐車場に向かい改めてハーフカバーを見つめれば、カバーを固定するためにドアミラーに引っ掛けるゴム。その周辺の生地は穴だらけ。その姿は「満身創痍」です。
「こりゃ今回はムリだな・・・」
今回はカバーがめくれるだけでなくカバーが吹き飛んでしまうかもしれない。私は予めカバーを外して台風を迎える事を決断。そして、ハーフカバーを手のひらで撫でながら声をかけました。
「ついに引退だな・・・ありがとう。」
うっかり目頭が熱くなりましたよ。
ボディカバー(フルサイズ)の導入
ハーフカバーの引退。幌(ソフトトップ)を青空駐車場で管理する以上は代替品を手配しなければなりません。代替品を探したもののハーフサイズでは良さそうな商品が無い。
そこで、購入後の愛車の利用頻度等を振り返ってみました。すると、セカンドカーとして週末にしか出動しない我が愛車であれば、毎回洗車するのは難しいことではなさそうです。そうであれば、ボディのキズ付きを抑える裏起毛を条件に、フルサイズでも良いのではと判断しました。
数あるフルサイズのボディカバーから選んだのは、フィアット純正アクセサリーの「アウターボディカバー防炎 起毛タイプ」。
コチラの製品、裏面の起毛素材に加え、表面は防炎加工かつ撥水コーティング加工というリッチな仕様。お値段の方もリッチで33,880円(税込み)!震えちゃいますね!
以前、ネットオークションで中古品を安く手に入れようとしましたが失敗。その後もオークションで出回ることがなく、やむを得ずディラーさんから新品を定価で購入です(泣)。
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そして後日、透明のビニールで梱包されたカバーをディラーさんから受け取りました。開封前の状態では意外にコンパクト。一方、手に持った時の重さは“ズッシリ“で、カバー生地のしっかり感が想像できます。
印字されたFIATロゴは車体に装着されているものと同じく周囲の淵まで再現。デザインへのこだわりを感じます。オシャレ!
反対側にひっくり返すと取扱説明書が同梱されてました。この取扱説明書にはQ&Aコーナーがあり、こんな記載が・・・
Q.普通のカバーより高額だけど・・・?
A.燃えにくい酸化アンチモン等の加工を施しているので、生地のコストがアップしているためです。
・・・了解。高かったけど、オーケーです。
純正ボディカバーをカブせてみる
さて、いよいよフィアット純正「新品高級ボディカバー」のデビューです!その日、愛車をキレイに洗車して幌が乾くのを待っていたら夕方に!日が落ちてしまう前に急いで“初カブせ“します!
パッケージを開けると中から収納袋が出てきました。「きっと使わないだろうな(キレイに畳めないもん)」と思いつつ、とりあえず横に置いておきます。
この手の製品はノリで行けると思いきゃ意外とコツがあったりするもの。律儀に取扱説明書を読みながら進めることに。
まずは、オシャレなFIATロゴをチンクエチェントのカワイイお顔の位置に合わせる。その位置から畳まれたカバーを後方に展開し、ドアミラーを収める“ふくらみ“を見つけます。
この“ふくらみ“に両サイドのドアミラーを収めることで、カバー全体の軸を定めるようです。その通りに進めて前部、後部の順にカバーをカブせていきます。
ここで感じたのが、恐ろしいほどのフィット感。「腕の良い仕立て屋のスーツかよ!」というほど、ピラーの立体的な形にもスキ無く対応しています。さすが“純正“。ビビリました。
フィット感に加え、カバー自体も重厚。これならば、そうそう風で捲れることは無いだとうろ思いますが、下部には「強風対策」の“ヒモ“がありました。この“ヒモ“を引っ張ることでクルマの“角“に引っ掛けるという仕組み。鬼に金棒。
“ヒモ“は前部と後部それぞれに装備されていました。私は引っ張ったヒモを結ぶところで若干手間取っている間に、ほどよく涼しくなった気候で活発になった“蚊“の餌食になりました(3カ所刺された)。コレは今後の課題ですね・・・。
つきまとう“蚊“と戦いながらも、どうにか“初カブせ“完了です!
すこし離れて眺めてみれば、トップにはもっこりとお山が。ルーフアンテナをおさめる“ふくらみ“ですね。我が愛車は「FIAT500C」でルーフアンテナは無いので空洞です。にも拘わらずしっかり隆起するあたり、カバー生地の強さを証明してますよね。
サイズのフィット感、カバー生地の質感、いずれも心強い印象。相当期待できそうです!
以上、ハーフカバーの引退と、新たなボディーカバーの“初カブせ“をご報告しました。
私がオープンカーの購入を検討していた際、ハーフカバーの存在が無ければ決断できていなかったかもしれません。この1年半余、我が愛車と我がオープンカーライフを支えてくれたハーフカバーに心から感謝です!本当にありがとう!